医療法人社団 健整会 米倉脊椎・関節病院

診療案内

当院で扱っている主な疾患

脊椎(SPINE)の主な症状

腰痛・首の痛みでお悩みの方 脊椎
・頚椎椎間板ヘルニア 詳細
・頚椎症性脊髄症 詳細
・腰椎椎間板ヘルニア 詳細
・腰部脊柱管狭窄症 詳細
・腰椎変性すべり症 詳細
・腰椎分離すべり症 詳細
・骨粗しょう症 詳細
・その他(側弯症など)  

関節(JOINT):肩の主な症状

肩の痛みでお悩みの方 肩関節
・肩関節周囲炎 詳細
・五十肩・凍結肩 詳細
・肩腱板断裂 詳細
・肩関節脱臼・亜脱臼 詳細
・変形性肩関節症 詳細
・肩スポーツ障害 詳細

関節(JOINT):膝などの主な症状

膝・股関節の痛みでお悩みの方 膝・股関節
・半月板損傷 詳細
・変形性股関節症 詳細
・変形性膝関節症 詳細
・大腿骨頚部骨折/大腿骨転子部骨折 詳細
・その他(外反母趾、上肢の変形性関節症など)  

ロコモドック(自由診療)

ロコモドック 詳細

脊椎(SPINE)の主な症状

頚椎椎間板ヘルニア

症状

首や肩甲部、上肢に痛みやしびれが放散します。またまれにハシが使いにくくなったり、ボタンがかけづらくなったり、足のもつれ、歩行障害や排尿障害が出ることもあります。

病態

背骨と背骨の間にある椎間板は髄核と線維輪で構成されています。そのうち髄核が後方へ突出し神経根や脊髄を圧迫し症状が出ます。

原因

30から50歳代に多く、加齢により椎間板が変性し後方へ突出します。しばしば誘因なく発症しますが、悪い姿勢での仕事やスポーツなどが誘因になることもあります。

診断

首を斜め後方へそらせると上肢に放散痛が見られます。上肢や時に下肢の感覚が鈍いことや力が弱いこと、腱反射の異常、首の後屈制限などで診断します。さらに、エックス線(レントゲン)撮影やMRIなどの検査を行い診断を確定します。

治療

痛みが強い時期には首の安静保持を心がけ、頚椎カラー装具が有効です。また、消炎鎮痛薬の服用や、神経ブロックなどで痛みをやわらげます。痛みが少し軽くなれば牽引を行ったり、運動療法を行うこともあります。これらの方法で痛みがよくならない場合や上肢や下肢の筋力が低下したり、歩行障害、排尿障害が出れば手術が必要となります。

頚椎症性脊髄症

症状

両方の手足がしびれたり、動きが悪くなったりします。ひどくなると排尿や排便に異常が出たり、ハシの使用やボタンかけが困難となったり、階段を下りるのがこわくなるなどの症状が出ます。これは首の骨(頚椎)の中を通る太い神経(脊髄)が障害されることによるものです。

病態・原因

椎間板の変性に伴い骨が変形して出っ張り(骨棘)を生じます。骨棘や背骨をつなぐ靭帯の厚みが増してくると脊髄の通り道(脊柱管)が窮屈になり、脊髄症を生ずることになります。不良姿勢、繰り返しの重量物挙上、頚椎に過度の負担がかかる運動などは椎間板、頚椎、靭帯の変性を早める可能性があります。

診断

脊髄症の有無を確認することが重要です。手指の巧緻運動を調べる10秒間テストや握力低下、腱反射の異常、筋萎縮の有無などで診断します。症状からその可能性が考えられる場合はエックス線(レントゲン)撮影、MRIなどにより診断を進め、必要があればさらに精密な検査(脊髄腔造影、CTなど)を行い診断します。

治療

よい姿勢を保ち、頚椎に対する負担をできるだけ減らすことが重要です。一般的には首を軽く前屈気味にする方が神経への刺激が少なくなりますが、個人差がありますので医師と相談することが必要です。
治療は初期の場合、薬物療法(消炎鎮痛薬、ビタミンB12など)、装具療法、牽引療法(間欠牽引、持続牽引)、温熱療法などを行います。脊髄症が進行した場合には手術が必要となることもあります。
手術は狭くなった脊髄の通り道(脊柱管)を広げる椎弓形成術や神経を圧迫している椎間板・骨棘を取り除く前方固定術などがあります。症状に応じて方法が選択されます。

腰椎椎間板ヘルニア

症状

腰椎椎間板ヘルニアでは腰や殿部が痛み、下肢にしびれや痛みが放散したり、足に力が入りにくくなることもあります。痛みが強いと背骨が横に曲がり(疼痛性側弯)、動きにくくなり、重いものを持つと痛みが強くなることがあります。

病態

椎間板は髄核と線維輪でできていて背骨をつなぎ、クッションの役目をしています。変性の進んだ髄核の一部が後方へ出てきて神経を圧迫し症状が出ます。

原因

椎間板が加齢や重力の影響で変性して起こります。重量物の挙上や長時間の運転および悪い姿勢での動作や作業が原因となることもあります。喫煙は椎間板の変性を進行させるという報告もあります。

診断

下肢伸展挙上試験(膝を伸ばしたまま下肢を挙上し坐骨神経痛の出現を見る)や下肢の感覚が鈍いか、足の力が弱くなっていないかなどで診断します。さらに、エックス線(レントゲン)撮影、MRIなどで検査を行い診断が確定します。ただし、MR画像で椎間板が神経を圧迫していても、症状がなければ多くの場合問題ありません。

治療

痛みが強い時期には、安静に心がけ、コルセットや腰椎ベルトを装着します。また、消炎鎮痛薬を飲んだり神経ブロック(神経の周りに痛みや炎症を抑える薬を注射する)を行い痛みをやわらげます。腰を温めるのもよいでしょう。痛みが軽くなれば、牽引を行ったり運動療法を行うこともあります。これらの方法でよくならない場合や下肢の脱力、排尿障害がある時には手術が必要となることがあります。

腰部脊柱管狭窄症

症状

この病気では長い距離を続けて歩くことができません。もっとも特徴的な症状は、歩行と休息を繰り返す間歇性跛行(かんけつせいはこう)です。腰部脊柱管狭窄症では腰痛はあまり強くなく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、太ももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。しかし、少し前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減します。進行すると下肢の力が落ちたり、肛門周囲のほてりや尿の出が悪くなったり、逆に尿が漏れることもあります。

病態

脊柱管は背骨、椎間板、関節、靱帯などで囲まれた神経が通るトンネルです。年をとると背骨が変形したり、椎間板が膨らんだり、靱帯が厚くなって神経の通る脊柱管が狭くなり(狭窄)、それによって神経が圧迫を受け、神経の血流が低下して脊柱管狭窄症が発症します。椎間板ヘルニアに比べて中高年に多く発症します。

原因

加齢、労働などによる影響で、背骨や椎間関節から突出した骨や厚くなった靭帯などにより神経が圧迫されます。

診断

単純エックス線(レントゲン)写真である程度は推測できますが、より詳しく診断するためにはMRIや脊髄腔造影などの検査が必要となります。下肢の動脈がつまって血行障害を生じた時にも似たような症状となることがありますので注意が必要です。

治療

神経の圧迫は腰をまっすぐに伸ばして立つと強くなり、前かがみになるとやわらぎますので、歩く時には一本杖をついたり、シルバーカーを押して腰を少しかがめるようにすると楽に歩けます。また、自転車での移動は痛みが起こりにくく、下肢の筋力を強化するよい運動になります。
保存的治療としてはリハビリテーション、コルセット、神経ブロックや神経の血行をよくする薬で症状が改善することもあります。しかし、歩行障害が進行し、日常生活に支障が出てくる場合には手術で神経の圧迫を取り除くことが必要となります。

腰椎変性すべり症

症状

この病気では腰部脊柱管狭窄症と同じような症状が出ます。少ない距離なら歩けるのですが、立ったり歩いたりしているとお尻や太ももの部分が痛くなって歩けなくなります。少ししゃがんで休めば楽になってまた歩けます。歩ける距離は日によって異なることもあり、患者さまによっても異なります。腰痛は比較的少なく、全く腰痛がない患者さまもいます。

病態・原因

腰椎では脊柱管の中に馬尾神経が入っています。「すべり症」では腰椎がすれることによって脊柱管が狭くなり、馬尾神経や神経根が圧迫されて症状が出ます。

診断

腰椎の「ずれ」についてはエックス線(レントゲン)検査で診断します。腰椎を前後に曲げた状態での撮影で、よりはっきり診断がつきます。MRIによって神経の圧迫の程度がわかります。

治療

普段は腹筋を意識して使い、腰痛が出た時には腰を動かしてストレッチすることなどが一般的な腰痛予防になります。「すべり症」に関してもこれらのことはある程度有効です。薬や腰椎の牽引・温熱療法、硬膜外注射などを行っても症状が改善せず、歩行や立位の保持が制限されて日常生活に支障が出てくれば手術的治療が必要となります。手術は「ずれ」や「動き」の程度によって、神経の圧迫を取ることに加え、固定術を行うことがあります。

腰椎分離すべり症

症状

腰痛だけの場合と、殿部や太ももの痛みやしびれも出る場合があります。一般に痛みは腰を後ろにそらせた時に強くなります。腰痛は10歳代の頃から自覚し、青少年から高齢者まで幅広い年齢で見られます。

病態・原因

多くは体が柔らかい中学生の頃に、ジャンプや腰の回旋を行うことで腰椎の後方部分に亀裂が入って起こります。「ケガ」のように1回で起こるわけではなく、スポーツの練習などで繰り返して腰をそらしたり回したりすることで起こります。一般の人では5%程度に分離症の人がいます。分離症は10歳代で起こりますが、腰椎の変性が進むと「分離すべり症」に進行していく場合があります。

診断

分離症の診断は正面や側面に加えて斜めのエックス線(レントゲン)像ではっきりします。分離すべり症では脊柱管は狭くならないのでMRIでははっきりしません。分離部で神経根が圧迫されていることが多く、神経根ブロックは診断と治療の両方に有用です。

治療

分離症があっても強い痛みや日常生活の障害が続くことは多くありません。腹筋・背筋を強化して、一般的な腰痛予防を心がけます。腰痛や神経根圧迫による殿部や下肢の痛みで日常生活や仕事に支障が生じれば、神経の圧迫除去に加えて固定術が行われます。

骨粗しょう症

症状

「骨粗しょう症」とは骨の量が減り、質も劣化して骨の強度が低下した状態で骨折を起こしやすくなります。骨粗しょう症になっても痛みはないのが普通です。しかし、ちょっとしたはずみで背骨を骨折したり、転んだ時に手首、太もものつけ根などの骨折が生じやすくなります。骨折するとその部位が痛くなり動けなくなります。背骨が一つ、また一つとつぶれていくと、背中が丸くなったり、腰が曲がったりして歩きづらくなってきます。

原因

通常、骨の中では古くなった骨が吸収されて新しい骨が形成されることが繰り返されています。骨吸収が骨形成よりも盛んになると、骨がスカスカになってきます。
男性より女性に多く、主に閉経後のホルモンバランスの崩れによって起こります。他には老化や遺伝的な体質、偏食や過度なダイエット、喫煙や過度の飲酒、家の中に閉じこもり外出しない生活習慣も原因になるとされています。
続発性骨粗しょう症では、甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症、関節リウマチや糖尿病などの病気や胃の切除、ステロイド剤の長期服用なども原因になります。

診断

エックス線(レントゲン)写真と骨密度測定で診断します。骨密度を測るには、DEXA(デキサ)法、MD法、CT法などがあります。これまでに骨折したことがあるかどうかも参考にします。

予防・治療
予防

骨粗しょう症は予防が大切で、運動と食事(栄養)がその基本です。

  • 下記を含む食品を摂取するよう心がける。
    カルシウム(1日800mgを目標にする)、ビタミンD、ビタミンK、タンパク質
  • 散歩や1分間片足立ち運動、日光浴(15~30分程度)をする。
  • 杖を使用して転ばないように注意する。
  • 禁煙し、アルコールは控えめにする。
  • 過度なダイエット、偏食を避ける。
治療
  • 薬には以下の種類があり、患者さまの状態に合わせて選択します。
    骨吸収抑制剤、骨形成促進剤、ホルモン剤や各種ビタミン(D、K)剤、痛みをとるものなど
  • 骨折には、それぞれに応じた手術やギプスによる治療が必要です。
  • これまでに骨折したことがある人は、骨密度が正常でも治療を開始することがあります。
  • 近年脊椎圧迫骨折が治らない状態である骨粗しょう症性椎体圧潰に対して、椎体形成術(ハイドロキシアパタイトや骨セメントを椎体内に充填する手術)と脊椎固定術を要する患者さまが増加しています。

関節(JOINT):肩 の主な症状

肩関節周囲炎

原因・症状

肩関節周囲に炎症を起こし痛みが生じる疾患の総称です。重いものを持ち上げる、繰り返し動かすなど肩に負担が加わることで、上腕骨や肩甲骨に付着する腱や筋肉、関節を滑らかに動かすための袋(滑液包)が炎症を起こします。腱に石灰が沈着して激痛を起こすこともあります。これにより、痛み(安静時,夜間,動作時)や肩を動かしにくいなどの症状が起こります。

診断

レントゲン撮影で関節や骨に異常がないことを確認し、痛みの部位や肩関節の動きなどから診断します。炎症を起こしている部位を確定するため、MRI検査や超音波など詳しい検査が必要な場合もあります。

治療

症状に応じて、痛み止めや湿布などの薬、腱や関節内への注射(ステロイドやヒアルロン酸)を行います。肩関節が硬い場合、筋肉の緊張が強い場合にはリハビリテーションを行います。腱に付着した石灰は自然に消失することが多いですが、消失しない場合には関節鏡という内視鏡を使って取り除く手術を行います。

五十肩・凍結肩

原因・症状

はっきりとした原因がなく、肩関節の袋(関節包)や靭帯が固くなって、肩の周りに痛みが生じる疾患です。時に日常生活や仕事、スポーツによる使い過ぎ、軽いケガをきっかけになることもあります。はじめは肩を動かした時の軽い痛みで肩も動かせますが、次第に増悪し夜間や安静時にも痛みが出て、腕が上がらなくなります。五十肩の多くは1年ほどで自然によくなりますが、痛みや関節の動きに制限が残る場合もあり、治療を行うことが重要です。

診断

レントゲン撮影で関節や骨に異常がないことを確認し、痛みの部位や関節の動き、筋力などから診断します。腱の断裂でも同じような症状が出るため、MRI検査や超音波など詳しい検査が必要な場合もあります。

治療

症状に応じて、痛み止めや湿布などの薬、滑液包や関節内への注射(ステロイドやヒアルロン酸)を行います。肩関節が硬い場合にはリハビリテーションを行います。これらの治療で痛みや動きが改善しない場合には、関節鏡を用いて固くなった関節包を一部切開して動きをよくする授動術と呼ばれる手術を行います。

肩腱板断裂

原因・症状

転倒やひねったなどのケガ、重いものを持ち上げたなどの負荷、野球やバレーボールなどスポーツによる使い過ぎ、年齢的な変化により、肩甲骨と上腕骨をつなぐ腱板筋と呼ばれる筋肉の腱が切れる疾患が腱板断裂です。肩を動かした時、夜間や安静時の痛みに加え、腕が上がらない、力が入らない、動かすと音がするなどの症状が出ます。

診断

レントゲン撮影で骨棘という骨の出っ張りが見られ、腱の断裂が拡大すると上腕骨が上にずれていきます。症状やレントゲンだけでは五十肩や肩関節周囲炎と鑑別ができないため、診断にはMRI検査が必要になります。

治療

症状に応じて、痛み止めや湿布などの薬、滑液包や関節内への注射(ステロイドやヒアルロン酸)、リハビリテーションを行います。これらの治療で痛みや動きが改善しない場合、断裂が大きい場合には手術が必要です。断裂の大きさに応じて、関節鏡を用いた腱板を修復する手術、断裂が大きく腱の修復ができない場合には腱の代わりとして太ももの筋肉の膜を移植する手術を行います。腱板断裂が悪くなると関節が壊れて変形性肩関節症となります。この場合には人工の関節に入れ替える手術が適応となります。

肩関節脱臼・亜脱臼

原因・症状

スポーツや転倒、転落などで肩関節に過大な負荷が加わり、関節がずれて適合しなくなった状態が脱臼です。もともと関節が緩く不安定な人では軽微なケガや動作で脱臼することもあります。元に戻す整復という操作が必要なものが完全脱臼、ひとりでに整復されるものが亜脱臼となります。脱臼により関節包や靭帯、腱板、軟骨などの組織が損傷します。損傷した組織が修復されないと、軽いケガやある一定の姿勢で簡単に何度も脱臼を繰り返す反復性脱臼となります。

診断

レントゲン撮影で脱臼の状態と、上腕骨や肩甲骨に骨折がないかどうかを確認します。骨が壊れた程度を判断するにはCT検査、関節包や靭帯、腱板損傷の評価にはMRI検査を行います。

治療

脱臼は直ちに整復する必要があります。脱臼を放置すると、整復が難しくなり、さらに神経の麻痺が起こります。整復した後は、三角巾やバンドによる固定を1カ月間ほど行います。初めての脱臼でも骨折がある場合や組織の損傷がひどい場合には手術が必要となります。反復性脱臼は手術が第1選択の治療となります。関節鏡を用いて損傷した軟骨や靭帯、関節包を修復する手術を行います。手術後にはリハビリテーションを行うことが重要です。高齢者の脱臼では、関節の壊れている具合で、人工の関節に入れ替える手術が必要になることもあります。

変形性肩関節症

原因・症状

徐々に関節軟骨がすり減って、次第に関節が壊れていく疾患です。原因としては、年齢的な変化、大きな腱板断裂によるもの、反復性脱臼などの関節不安定性によるもの、関節リウマチなどがあります。はじめは肩を動かした時の軽い痛みから始まり、次第に夜間や安静時にも痛みが出て、腕が上がらなくなります。ひどくなると肩を動かした時にゴリゴリと音がするようになります。

診断

レントゲン撮影で、関節の隙間が狭くなっている程度、骨棘という骨の出っ張り、骨の擦り減り程度を調べます。骨が壊れた程度を判断するにはCT検査、腱板断裂の有無を見るためにMRI検査を行います。

治療

症状に応じて、痛み止めや湿布などの薬、関節内への注射(ステロイドやヒアルロン酸)を行います。腕が上がらない、力が入らないなどの機能的な問題を改善するためには人工関節に入れ替える手術が必要となります。

肩スポーツ障害

原因・症状

野球やテニス、バレーボール、水泳など腕を頭上に挙げて行うオーバーヘッド・スポーツで、肩関節に負荷がかかって起こる障害です。繰り返す動作による肩関節周囲の筋肉疲労から筋緊張を起こし、筋肉のバランスが悪くなります。これにより、肩関節が不安定になったり、固くなったり、腱板や関節軟骨が損傷したりさまざまな障害を引き起こします。

診断

肩関節の動き、筋力、柔軟性を診察します。レントゲン撮影とMRI検査により、炎症や損傷を起こしている部位を確定し、身体所見から治療法を判断します。

治療

治療の第1選択はリハビリテーションです。関節の硬くなっている部位、筋力が落ちている部位を評価し、選手個々に合わせたプログラムを作成し、筋力訓練やストレッチなどを行います。通院リハビリテーションだけでなく、自主訓練も重要です。症状に応じて、痛み止めや湿布などの処方も行います。明らかな組織損傷があり、リハビリテーションの効果がない場合には損傷組織の修復手術が必要になります。早期復帰が必要な場合には、侵襲の少ない関節鏡による手術を行います。スポーツ復帰後には、コンディショニング指導も再発・予防のために行います。

関節(JOINT):膝など の主な症状

半月板損傷

症状

半月板は膝関節の「大腿骨と脛骨」の間にあるC型をした軟骨の板で、内側・外側それぞれがあり、クッションの役割を果たしています。これが損傷すると、膝の曲げ伸ばしの際に痛みやひっかかりを感じたりします。時には、膝に水がたまったり、急に膝が動かなくなるロッキングという状態になり、歩けなくなるほど痛くなります。

病態

原因がさまざまであるため、損傷の形もさまざまです。

原因

スポーツなどのケガから生じる場合と、加齢により傷つきやすくなっている半月板に軽微な外力が加わって損傷する場合とがあります。前者では、体重が加わった状態でのひねりや衝撃によって半月板だけが損傷するものと、靭帯損傷に合併して起こるものとがあります。半月板は加齢に伴い変性するので、40歳以上ではちょっとした外傷でも半月損傷が起こりやすくなります。

診断

単純エックス線(レントゲン)写真では半月板は写りません。症状や診察で半月板損傷を疑えばMRI検査を行います。MRIは非侵襲性で、半月板損傷の病態や合併する靭帯損傷の診断にも有用です。

治療

リハビリテーションや消炎鎮痛薬の内服など保存的治療で症状が改善する場合がありますが、改善しない場合には手術を行います。手術は切除術(損傷した部分を切り取る)と縫合術(損傷した部分を縫い合わせる)の2種類があり、通常は関節鏡を使って行います。

変形性股関節症

症状

主な症状は歩行時の脚のつけ根の痛みです。症状が進むと変形が生じ、股関節の動きも制限され、靴下履き、和式トイレが困難になります。

初期

立ち上がり、歩きはじめに脚のつけ根の痛みが生じ、歩いていると軽快することもあります。

進行期

歩行時や動作中に痛みが強く、靴下履き、足の爪切り、正座や和式トイレなどが困難になります。

末期

脚のつけ根が伸びなくなり、膝頭が外を向くようになります。また、左右の足の長さも違ってきます

病態・原因

原因は、先天性股関節脱臼の後遺症、臼蓋形成不全、あるいは外傷が主なものです。はじめに関節軟骨がすり減り始め、最後には骨の変形をきたします。親戚、親兄弟に先天性股関節脱臼や股関節疾患の患者がいる場合には臼蓋形成不全の可能性があります。

診断

問診、股関節の誘発痛や可動域制限、エックス線(レントゲン)像などで診断します。必要に応じてCTやMRIなどの検査を行います。

治療
日常注意

ダイエットに心がけ、日常の歩行では杖をつきます。

運動療法

水中歩行や水泳などで股関節周囲の筋力増強を行います。

投薬

痛みが強い場合は、消炎鎮痛薬の内服や外用薬を使用します。

手術

股関節の状態により、寛骨臼あるいは大腿骨の骨切り術や、変形が高度な場合には人工関節置換術を行います。

変形性膝関節症

症状

主な症状は膝の痛みと水がたまることです。症状が進むと、膝の動きは制限され、膝が伸びなくなります。またO脚変形が生じます。

初期

立ち上がり、歩きはじめに膝が痛む(休めば痛みがとれる)。

進行期

歩くと膝が痛み、正座、階段の昇降が困難になる。

末期

変形が目立ち、膝がピンと伸びず、平地歩行も困難になる。

病態・原因

原因は関節軟骨の老化、外傷、肥満、遺伝などが考えられます。加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、使いすぎによりすり減り、関節が変形します。

診断

問診や診察、特に触診で膝関節内側の圧痛、動きの制限、腫れ、変形、関節の不安定性などを調べエックス線(レントゲン)撮影をして診断します。必要によりMRIなどの検査もします。炎症所見が強く、関節穿刺で関節液が濁っている時は偽痛風や関節リウマチ、化膿性膝関節炎などの合併を確認するために血液検査をすることもあります。

治療
薬物療法

外用薬(湿布や軟こう)、内服薬(消炎鎮痛薬)、関節内注射(ヒアルロン酸など)

理学療法

大腿四頭筋強化訓練、関節可動域改善訓練、装具療法、温熱療法など

手術

関節鏡手術、高位脛骨骨切り術、人工関節置換術など

大腿骨頚部骨折 / 大腿骨転子部骨折

症状

主な症状は股関節(脚のつけ根)に痛みがあり、ほとんどの場合、立つことや歩くことができなくなります。

病態・原因

大腿骨は股関節からすぐのところ(大腿骨頚部)で曲がっています。人間はその曲がった大腿骨で体を支えていますが、曲がったところは転倒や転落の時に外力が集中し骨折しやすくなります。この骨折は骨粗しょう症で骨がもろくなった高齢者に多発します。
病態が大きく異なりますので、関節の中で折れる場合(大腿骨頚部骨折)とそれよりもう少し膝側の関節外で折れる場合(大腿骨転子部骨折)の二つに分けて考えます。
大腿骨頚部骨折は骨粗しょう症がある場合、ちょっと脚をひねったぐらいでも発症します。高齢者が何日か前から脚のつけ根を痛がっていたが、ある時急に立つことがあります。これは立てなくなった時に骨折部でずれが生じたたと考えられます。
また大腿骨頚部骨折では骨頭壊死といって、後日、血流障害により骨がつぶれてしまう合併症にも注意が必要です。
一方大腿骨転子部骨折は明らかな転倒・転落で発生します。
大腿骨頚部骨折は血液循環が悪いため骨癒合が得られにくく、一方大腿骨転子部骨折は骨癒合が比較的得やすいので、手術方法が異なります。

診断

認知症などのためはっきりわからないこともありますが、もし高齢者が転んだりした後、立てなくなったら第一にこの骨折を考えて痛む場所を確認しエックス線(レントゲン)診断を行います。
亀裂骨折(ひび)などエックス線でわかりにくい場合はMRIで診断可能です。時々この骨折がなくても骨盤の亀裂骨折を起こしていることがあります。骨盤の亀裂骨折では多くの場合、歩行はなんとか可能です。

治療

安静期間中に認知症や動けないうちに運動機能が落ちて寝たきりになってしまうこと(廃用性筋萎縮)があるので、何らかの手術療法を行うことがほとんどです。
大腿骨頚部骨折に対しては主に人工骨頭置換術、スクリューやピンによる固定を行います。
大腿骨転子部骨折には主に大腿骨に太いくぎを挿入し固定することがほとんどです。

ロコモドック(自由診療)

健康寿命の維持・延伸にはロコモの予防が大切です

ロコモとは

ロコモとはロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略です。
骨や軟骨、筋肉、関節など運動器の機能が低下して、要介護の状態や要介護のリスクが高い状態をロコモティブシンドロームといいます。
加齢による運動器の機能不全や変形性関節症、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症、骨粗しょう症などの運動器自体の疾患が原因でロコモになります。
ロコモになると体力、移動能力、バランス能力が低下し日常生活動作で介護を要する状態となり、健康寿命の維持・延伸にはロコモの予防が大切となります。

ロコモの見つけ方(ロコモチェック)

以下の7項目のうち1項目でも該当すればロコモの疑いと考えられます。

  • 片足立ちで靴下が履けない
  • 家の中でつまずいたり滑ったりする
  • 階段を上るのに手すりが必要である
  • 横断歩道を青信号で渡りきれない
  • 15分くらい続けて歩けない
  • 2kg程度(1リットルの牛乳パック2個程度)の買い物をして持ち帰るのが困難である
  • 家の中のやや重い仕事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難である

当院のロコモドック

当院ではこれらの運動器障害による要介護を予防する検診システムとして、ロコモドックを行っています。
レントゲン検査やMRIなどの検査結果をふまえ、医師の指示により当院のリハビリーション科スタッフが『ロコモリハ』と称する個々に応じた予防体操などのメニューを作成して実践します。

ロコモリハ

1.当院のロコモリハコンセプト

人間の姿勢・動作には千差万別の特徴があり、一定の決められた体操メニューを継続的に行うだけでは各個人がかかえる身体機能の問題を解決できません。当院で行うロコモリハは理学療法士や作業療法士が姿勢や歩行などの基本動作を分析して対象者の特徴を捉え、個々に応じたエクササイズメニューを作成し指導します。

2.ロコモリハの実際
STEP1
ロコモドック
STEP2
医師がロコモリハビリスタッフに指示
STEP3
ロコモリハ開始
*理学療法士などがマンツーマンで対応します。
STEP4
姿勢・歩行の評価
STEP5
エクササイズメニュー作成・指導

ロコモドック料金表(自費診療)

  エックス線検査 MRI 骨密度 診察 費用
(税込)
頚椎 胸椎 腰椎 膝関節 股関節 頚椎 腰椎 全脊椎 膝関節 股関節
頚椎コース                 35,000円
腰椎コース                 35,000円
頚椎・腰椎コース             50,000円
全脊椎コース             55,000円
関節コース             50,000円
ロコモフルコース     87,000円
オプション 内容 費用 (税込)
脊髄腔造影 入院での検査とする(ミエロ、ミエロCT) 30,000円
内科オプションセット RBC、WBC、Hb、Ht、AST、ALT、γ-GTP、HDL-cho、
LDL-cho、TG、クレアチニン、BUN、血糖、HbA1c、
尿一般、心電図、胸部X-P、BMI、内科医師診察
10,000円
骨粗しょう症血液検査 NTX 5,000円
リウマチ・痛風セット 抗CCP抗体、MMP-3、UA、CRP 5,000円
入院料 保険点数を準用 室料は当院所定料金
スクロールできます
【ロコモドックを希望される方へ】
  • ロコモドックは完全予約制です。希望される方はお電話でお問い合わせください。
  • ご予約はドック希望日の1カ月前までにお願いします。
  • ご予約は1日に2人までとさせていただきます。
  • 具体的に腰や関節が痛い、手や足がしびれるといった症状がある方は保険診療をご検討ください。
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